危険物取扱者 乙種第4類 / 性質・消火 / 問題 No.019
乙4 過去問 性質・消火 No.019 ― 第4類危険物の火災予防及び貯蔵の基準に関する記述として誤っ…
問題文
第4類危険物の火災予防及び貯蔵の基準に関する記述として、誤っているものはどれか。
選択肢
- 引火を防止するため、みだりに火気を近づけたり、火花や高温体との接近を避けたりする。
- みだりに蒸気を発生させないため、容器は密栓して冷暗所に保存し、温度の上昇を防ぐ。
- 可燃性蒸気を滞留させないため、貯蔵場所は通風や換気をよく行う。
- 可燃性蒸気の発生を抑制するため、すべての第4類危険物は、容器の液面に水を張って貯蔵しなければならない。
- 容器に収納して貯蔵する場合は、温度変化による液体の膨張で容器が破損しないよう、十分な空間容積を確保する。
解答・解説
正解: 4
液面に水を張って保存(水没保存)するのは二硫化炭素です。二硫化炭素は水より重く水に溶けないため、水の下に沈みます。この状態にすることで可燃性蒸気の発生を抑えられます。ジエチルエーテルは水没保存ではなく冷暗所保存です。
関連論点
第4類の基本性状・取扱い・貯蔵
【ポイント】
第4類危険物は「常温で液体の引火性物質」。蒸気は空気より重い(蒸気比重>1)ため低所に滞留する。これが取扱い・貯蔵の注意点すべての根拠になる。
【よく問われること】
・蒸気は低所に滞留→排出は屋外の「高所」(低所は誤り)
・静電気対策:接地(アース)・流速を遅くする・湿度を高く保つ・綿素材作業服着用
・水没保存:二硫化炭素のみ可(液比重1.26)、ジエチルエーテルは不可(水に浮く)
・液比重>1の例外:二硫化炭素(1.26)・ニトロベンゼン(1.2)・クロロベンゼン(1.1)・アニリン(1.02)・酢酸(1.05)
・品名の引火点基準:第1石油類(21℃未満)→第2(21〜70℃未満)→第3(70〜200℃未満)→第4(200〜250℃未満)
【数値・例外】
・二硫化炭素の発火点:90℃(第4類で最低)、引火点:−30℃
・「第4類はすべて水より軽い」「すべて水に溶けない」はどちらも誤り
ひっかけパターン解説
否定・例外の逆転
【どう騙されるか】
正しい数値や事実を「全部」「すべて」という全称命題に拡大するか、施設・物質の条件数値を微妙にズラして正誤を逆転させる。計算問題では指定数量を誤認させて答えを狂わせる。
【含まれるパターン】
・否定の逆転(数値・倍数のズラし):計算問題でジエチルエーテル・二硫化炭素・酸化プロピレン(指定数量50L)を「200L相当の第1石油類」として誤認させて計算を狂わせる。施設の倍数条件(屋外貯蔵所100倍と屋内貯蔵所150倍)を入れ替える。定期保安検査の「1万kL以上」を「1,000kL以上」にズラす。
・状態の例外無視:「二硫化炭素は水の中に沈めて保存する」という特殊な保存方法を「すべての第4類危険物に水を張って保存する」と全体化する全称命題の嘘。
【見破り方】
・計算問題に特殊引火物が登場したら指定数量は「50L」と即答できるようにしておく(ガソリンの200Lと混同しない)。
・施設の倍数基準は「製造所・一般取扱所10倍、屋外貯蔵所100倍、屋内貯蔵所150倍、屋外タンク200倍」と大きい順に整理して覚える。
・「水を張って保存」は二硫化炭素だけの特例。「すべて〜する」という記述が出たら必ず例外を疑う。
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