危険物取扱者 乙種第4類 / 法令 / 問題 No.022
乙4 過去問 法令 No.022 ― 法令上製造所等の各種手続きに関する記述として正しいものは…
問題文
法令上、製造所等の各種手続きに関する記述として、正しいものはどれか。
選択肢
- 製造所等を譲り受け、又はその引渡しを受けたときは、遅滞なく、市町村長等の許可を受けなければならない。
- 政令で定める製造所等において、火災を予防するために予防規程を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ市町村長等に届け出なければならない。
- 危険物保安監督者を選任し、又は解任したときは、遅滞なく、市町村長等の承認を受けなければならない。
- 製造所等の位置、構造又は設備を変更しないで、貯蔵し、又は取り扱う危険物の数量を変更しようとするときは、変更しようとする日の10日前までに、市町村長等の許可を受けなければならない。
- 指定数量以上の危険物を10日以内の期間に限り仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、消防長又は消防署長の承認を受けなければならない。
解答・解説
正解: 5
正解は「指定数量以上を10日以内仮貯蔵する場合は消防長・消防署長の承認が必要」です。譲渡・引渡しは「遅滞なく届出」、予防規程は「認可」、保安監督者の選任・解任は「遅滞なく届出」、数量変更は「10日前までの届出」が正しい手続きです。
関連論点
製造所等の設置・変更許可
【ポイント】
製造所等の「設置」と「位置・構造・設備の変更」はどちらも市町村長等の「許可」が必要。変更工事中の仮使用も「市町村長等の承認」。承認者を「消防長・消防署長」にすり替える問題が頻出。
【よく問われること】
・設置・変更:市町村長等の「許可」が必要
・完成後:完成検査に合格してから使用可
・仮使用(変更工事中に工事していない部分を使う):市町村長等の「承認」(許可ではない)
・製造所の構造基準:地階を設けてはならない、耐火構造の壁・開口部なし、液体危険物の床は傾斜と貯留設備、可燃性蒸気は高所に排出
【数値・例外】
・「仮使用」の承認者=市町村長等 「仮貯蔵・仮取扱い」の承認者=消防長・消防署長(この2つの混同が最頻出)
・品名・数量の変更:変更の10日前までに届出
・免状の書換えが必要な変更:氏名・本籍地の都道府県の変更のみ(住所変更は不要)
仮貯蔵・仮取扱いの承認
【ポイント】
製造所等以外での指定数量以上の危険物の仮貯蔵・仮取扱いには「所轄消防長または消防署長」の承認が必要。「市町村長等」「許可」「10日以内」の3点を正確に覚えることが核心。「市町村長等」にすり替えたひっかけが最頻出。
【よく問われること】
・承認権者:所轄消防長または消防署長(市町村長等は誤り)
・手続きの種別:「承認」(許可でも届出でもない)
・期間:10日以内
・仮使用(工事中の部分使用)の承認者は市町村長等(仮貯蔵と逆)
【数値・例外】
・仮貯蔵の承認者=消防長・消防署長 仮使用の承認者=市町村長等(この逆が頻出ひっかけ)
・指定数量未満は消防法ではなく市町村条例の規制対象
保安人員の選任・届出
【ポイント】
保安監督者・保安統括管理者・危険物施設保安員の3種の役職について、「誰がなれるか」「どの施設で必要か」「届出の時期」を整理することが核心。
【よく問われること】
・保安監督者になれる人:甲種または乙種の免状所持者で6か月以上の実務経験(丙種は不可)
・選任・解任の届出:遅滞なく市町村長等に届出(事前不要、認可不要)
・危険物施設保安員の選任義務がある施設:指定数量100倍以上の製造所・一般取扱所、移送取扱所
・保安統括管理者:指定数量3000倍以上の事業所が対象(危険物取扱者でなくてもなれる)
【数値・例外】
・危険物施設保安員が不要な施設:屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・給油取扱所など
・引火点40℃以上の第4類のみを扱う場合は保安監督者が不要な施設:簡易タンク・屋内タンク・販売取扱所
・地下タンク貯蔵所は「引火点40℃以上かつ倍数30以下」の両方を満たす場合のみ不要
予防規程・保安講習
【ポイント】
予防規程は「市町村長等の認可」が必要(許可・届出は誤り)。保安講習は「継続従事者:3年以内ごと」「新規従事者:1年以内」。この数字の混同が頻出。
【よく問われること】
・予防規程の手続き:市町村長等の「認可」
・予防規程が必要な施設と倍数:製造所・一般取扱所10倍以上、屋内貯蔵所150倍以上、屋外タンク貯蔵所200倍以上、屋外貯蔵所100倍以上、給油・移送取扱所は倍数問わず必要
・保安講習:継続従事者は3年以内ごと、新規従事者は原則1年以内
【数値・例外】
・保安講習未受講の処分:免状返納命令(都道府県知事)、使用停止命令ではない
・写真書換えは10年ごと(講習の3年とは別)
ひっかけパターン解説
主語・権限のすり替え
【どう騙されるか】
「誰が」「何を対象に」という部分をこっそり入れ替える。手続きの内容は正しくても権限者や対象物質が違う、というパターンが多い。法令問題で最も出題頻度が高いグループ。
【含まれるパターン】
・主語・目的語のすり替え:蒸気比重の基準を「空気」ではなく「水」とする。蒸気比重>1なのに「空気より軽く高所に滞留する」と逆転させる。
・水溶性・非水溶性の逆転:計算問題でアセトン・グリセリン・酢酸などの水溶性物質を「非水溶性」として指定数量を誤認させる(例:アセトンを200Lと計算させる→正解は400L)。
・許可・承認・届出のすり替え:予防規程の「認可」を「届出」や「許可」に変える。保安監督者の選任解任(届出)を「許可」や「認可」に変える。
・仮貯蔵の承認権者ミス:仮貯蔵の承認者は「消防長・消防署長」なのに「市町村長等」にすり替える。仮使用(工事中の部分使用)の承認者「市町村長等」との混同を狙う。
・丙種の権限オーバー:丙種が第4類すべてを扱えると拡大する(正しくは特定物質のみ)。丙種が保安監督者になれると誤認させる。
・立会い権限の拡大:乙種の立会いで全類の危険物が扱えると誤認させる(正しくは免状の類のみ)。
【見破り方】
・仮貯蔵と仮使用は「セット暗記」で対策。仮貯蔵=消防長・消防署長、仮使用=市町村長等と決め打ちで覚える。
・計算問題でアセトン・グリセリン・ピリジン・エチレングリコール・酢酸が登場したら「これは水溶性か」を必ず確認する(水溶性の指定数量は非水溶性の2倍)。
・丙種は「第4類の一部のみ・立会い不可・保安監督者不可」の3点禁止を常に思い出す。
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