危険物取扱者 乙種第4類 / 法令 / 問題 No.143
乙4 過去問 法令 No.143 ― 法令上製造所等の定期点検の実施義務及びその点検記録の保存等…
問題文
法令上、製造所等の定期点検の実施義務及びその点検記録の保存等に関する記述として、正しいものはどれか。
選択肢
- 定期点検を実施しなければならない施設は、原則として1年に1回以上点検を行い、その記録を5年間保存しなければならない。
- 地下タンク貯蔵所及び移動タンク貯蔵所は、指定数量の倍数に関わらず、すべての施設で無条件に定期点検を実施しなければならない。
- 屋内タンク貯蔵所は、指定数量の倍数が100倍以上の場合に限り、定期点検を実施し、記録を保存しなければならない。
- 定期点検を実施したときは、その結果を遅滞なく市町村長等に報告しなければならない。
- 定期点検は、危険物取扱者でなければ行うことができず、危険物施設保安員が自ら点検を行うことは認められていない。
解答・解説
正解: 2
地下タンク貯蔵所と移動タンク貯蔵所はともに倍数に関わらず無条件で定期点検が必要です。地下タンクの漏れ点検記録は10年間保存が必要です。両施設とも保安距離・保有空地は不要です。
関連論点
定期点検・保安検査
【ポイント】
定期点検は施設の種類と倍数によって義務の有無が決まる。保安検査(定期保安検査)は容量1万kL以上の特定屋外タンクと移送取扱所が対象。「1万kL」と「1,000kL」の数値すり替えが頻出。
【よく問われること】
・定期点検の頻度:年1回以上、記録は原則3年間保存
・倍数に関わらず定期点検が必要な施設:地下タンク・移動タンク・移送取扱所
・定期保安検査の対象:特定屋外タンク貯蔵所(容量1万kL以上)・移送取扱所
【数値・例外】
・漏れ点検記録のみ10年間保存(通常の点検記録は3年)
・1,000kL以上=準特定屋外タンク(定期保安検査対象は1万kL以上)
タンク貯蔵所(屋内・屋外・地下・簡易)
【ポイント】
4種のタンク貯蔵所の「保安距離・保有空地の要否」「定期点検の条件」をタイプ別に整理することが核心。地下タンクは「無条件で定期点検必要・保安距離不要・保有空地不要」の3点セット。
【よく問われること】
・地下タンク:保安距離不要・保有空地不要・倍数に関わらず定期点検必要・漏れ点検記録は10年間保存
・屋内タンク:保安距離不要・保有空地不要、引火点40℃以上の第4類のみなら保安監督者不要
・屋外タンク:保安距離・保有空地ともに必要、定期点検は200倍以上
・簡易タンク:保安距離不要、屋外設置の場合は保有空地1m以上必要
【数値・例外】
・簡易タンクの上限:1か所3基以下、各容量600L以下
・地下タンクの漏れ点検記録:10年間保存(通常の点検記録は3年)
・保安距離・保有空地が両方不要:屋内タンク・地下タンク・移動タンク
移動タンク・移送取扱所
【ポイント】
移動タンク貯蔵所は「保安距離・保有空地・保安監督者がすべて不要」だが「乙種以上の取扱者の乗車」と「定期点検」は必要。移送取扱所は「倍数に関わらず予防規程・定期点検の両方必要」。
【よく問われること】
・移動タンク:保安距離・保有空地・保安監督者すべて不要、乙種以上の乗車は必要、定期点検必要
・標識:黒地に黄色の反射塗料で「危」、0.3m平方以上0.4m平方以下
・給油時:エンジン停止・接地(アース)が必要
・移送取扱所:倍数に関わらず予防規程・定期点検が必要
【数値・例外】
・移動タンクの標識色は黄色(赤は誤り)
・移送では乙種以上の乗車必要、運搬では取扱者の乗車不要
ひっかけパターン解説
数値・期限のズラし
【どう騙されるか】
試験で必ず出る「具体的な数字」を微妙にズラしたり、似た数値を入れ替えたりして正誤判断を狂わせる。数字に自信がないと「なんとなく正しそう」と通過させてしまう。
【含まれるパターン】
・数値のズラし:引火点と発火点の数値を入れ替える。「二硫化炭素の引火点は90℃」→誤り。90℃は発火点、引火点は−30℃。灯油の発火点(220℃)とガソリンの発火点(300℃)の大小も逆転させてくる。
・例外の隠ぺい:「第4類はすべて水より軽い」「すべて水に溶けない」のように、原則を全体に拡大して例外(二硫化炭素・酢酸・アニリンなど液比重>1の物質)を隠す。
・保存期間のズラし:定期点検記録の保存期間を「3年→5年」にズラす。地下タンクの漏れ点検記録(10年)と通常記録(3年)も混同させてくる。
・届出期限のズラし:「遅滞なく」行う届出(廃止・譲渡・監督者の選任解任)を「10日以内」や「あらかじめ」に変える。品名変更の「10日前まで」との混同も狙ってくる。
【見破り方】
・数字が出てきたら「これは引火点か、発火点か」を必ず確認する。90℃=二硫化炭素の「発火点」と決め打ちで覚える。
・「全部〜」「すべて〜」という全称表現が出たら例外がないか疑う。第4類で液比重>1の例外リスト(二硫化炭素・ニトロベンゼン・クロロベンゼン・アニリン・酢酸・エチレングリコール)を即座に思い浮かべる。
・届出に「10日以内」「30日以内」などの日数が入っていたら「本当にそんな期限があるか」を疑う。廃止・譲渡・選任解任は「遅滞なく」(期限なし)が正解。
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